採用担当者は履歴書・職務経歴書(以下、書類)のどこを見るのか?
まずは「条件に合致しているか」を見ます。
女子アイドルグループのオーディションに40代のオッサンが応募しても100%受かりませんよねw。というか条件にまったく合っていないので門前払いですw。転職も一緒。
そして次が「情熱」。
別に「熱情」と言っても「意気込み」と言ってもいいんですが、ここが甘い人が非常に多い。
人が人を選ぶ場合、条件が同じなら「より自分を好いてくれてる方」を選びます。だってその方が絶対に居心地がいいから。
友達として残るのは常に自分に好意を示してくれる人だったりしませんか? じゃあ転職の書類でも相手のことを好きだという「情熱」を示しましょう。
熱のこもっていない書類が通るはずはないんですよ。採用担当者も人間です。なので一人の人間を口説き落とすつもりでやってください。「そんなに好きじゃないんですけど、付き合ってください」はNGですw。
そんなわけでまずは書類を作成する時に注意すべきことから見ていきます。
書類作成時のポイントは3つ。
- 見やすさを重視する
- 検索されることを意識する
- 質にこだわる
この辺りが基本中の基本になるので、ぬかりなくサクッとクリアしてください。
見やすさを重視する
書類を作成する際に最も大事なのは「見やすさ」です。それも見やすければ見やすいほどグッドです。
採用担当者は1度に何十通も書類を見るかもしれないんですよ? ダラダラと書かれた文章をいちいち全文読むことの方がまれです。
なので書類は「見やすい」ビジネス文書スタイルで作成しましょう。
ビジネス文書の書き方
ビジネス文書スタイルの書き方の基本は以下の通り。
- 見出しをつける
- 結論から書く
- 文章が長くなる場合は箇条書きにする
このように書くだけで格段と見やすくなります。
文章って起承転結型の作文スタイルが王道とされてますが、作文スタイルだけで書類を構成するのはやめた方が無難です。
サンプルで説明しましょう。
悪い例
これが作文スタイルです。ダラダラとしていて見づらいですよね。
良い例
〇〇チェーンにて店舗スタッフ、店舗責任者(店長)を経験した後、エリアマネージャーとして担当地域の売上を200%アップさせることに成功。店舗運営において重視しているのは以下の3点。
- しっかりとしたデータ分析
- データに基づいた戦略の立案
- 戦略の実行力
貴社においては〜。
これがビジネス文書スタイルの書き方です。見出しに結論が来ているのが特徴。結論というのはこの場合は、一番PRしたい部分のことですね。
作文スタイルと比べればはるかに「見やすい」文章構造になっているのが一目瞭然のはず。
ビジネス文書スタイルの注意点
ただビジネス文書スタイルの場合、箇条書きを多用しすぎると非常に「そっけない」書類になってしまうので注意してください。
これは項目をずら〜っと並列で並べることで起こりますので、ところどころに作文スタイルを取り入れて見た目や内容が単調にならないようにバランスを取りましょう(良い例を参照のこと)。
また文字の太さを変えるのも効果的です。
- しっかりとしたデータ分析
- データに基づいた戦略の立案
- 戦略の実行力
手書きの場合はペンを太さに応じて2種類用意してください。太くする箇所を大事なキーワードのみにとどめると見やすくなります。
検索されることを意識する
ネットで応募した書類は、かなりの確率でキーワード検索されます。
キーワード検索とは?
Macなら「command + F」、Windowsなら「Ctrl + F」でやるヤツです。これをすることで文書内の特定のキーワードを探し出せます。
キーワードを探してどうするのか?
キーワードの周辺だけを斜め読みします。これは応募の数が多かった場合などによくやる手法です。すべての書類に一から目を通すのは面倒なので。
つまり「エリアマネージャー」が条件だったら「エリアマネージャー」というキーワードで検索されるということです。そして当然ですがそのキーワードがなければ即NGになります。
1時間かけて書いた書類でも1分で落ちるので、検索されることを想定して書類を作成しましょう。
検索に強い書類の作り方
求人に「必須スキル」が必ず書いてあるはずなので、その「必須スキル」をコピー&ペーストして書類内に盛り込みます。
- エリアマネージャーの経験のある方
と「必須スキル」に書いてあったら、
- エリアマネージャー経験3年
と、スキルの欄に書きましょう。
ポイントは相手企業が使用している用語をそのまま使うこと。「エリアマネージャー」は「スーパーバイザー」でも通じますが、ここは念のため「エリアマネージャー」で統一するのが基本です。
また必須スキル以外の関係ないスキルは特にPRしなくて結構です。そこはほとんど読まれませんw。必須スキルのみをPRしましょう。
質にこだわる
採用担当者が意外と見るのが書類全体の品質。質が高い方が高評価となるのは言うまでもありません。
書類を手書きで書く際に字を丁寧に書くといったことは当たり前すぎるので省略しますが、主に以下の2点が質を表現できるポイントです。
ケアレスミスをなくす
ケアレスミスはできればゼロにしたいところ。
- 職歴の年数と年齢
- 誤字・脱字
などがよくあるうっかりミスです。
特に履歴書と職務経歴書で数字が違うみたいなことにはならないでください。
書類の見た目にこだわる
郵送する場合に限定される問題ではありますが、ここは悩む部分なのでまとめておきます。
書類のサイズは?
書類のサイズは基本的にすべて「A4」で統一します。とりあえずA4で作成しておけば間違いは起こりません。
書類のレイアウトは?
履歴書・職務経歴書ともに自由なレイアウトでOKです。要は見やすければ何でもいいってこと。
ただ、市販の履歴書と同じようなレイアウトが好まれることもあるので、市販のものからかけ離れたレイアウトにするのはやめた方が得策かもしれません。
封筒のサイズは?
A4の書類を収納する場合、
- 折らずに収納:角2封筒(定形外)
- 三つ折りで収納:長3封筒(定形)
の2択になります。
できるだけ折らずに収納することをおすすめしますが、三つ折りにしたからといって選考が不利になることはないです。ただ、折る場合はまっすぐに正しい折り目を入れましょう(そういうところが意外と大事)。
以上が書類を作成する上での注意すべきポイントになります。
ここまでしっかりやって書類選考に通らなかったら、それはそもそもの条件が合致していない可能性が高いです。
冒頭で述べた通り、条件が合っていないとどんなに出来のいい書類でも一発で落ちますので、その時は自分の強みを再確認して応募する企業を選ぶところからやり直してください。