強みとは、簡単に言ってしまうと「他の人よりも得意なこと」です。
世界で何番とか、日本で何番みたいなことは考えなくていいです。学生時代のクラスや友人グループ、会社の部署みたいな小さな集団を想定し、その中で誰にも負けないと思うものを探してください。
すぐに思いつかなくても大丈夫。ここはじっくり時間をかけて考えましょう。
- 好きなこと
- うまくいったこと
- 褒められたこと
- よく質問されること
- よく言われること
こんな項目の中から探すと見つけやすいかもしれません。
「よく言われること」の中には小言(不平・不満)のようなネガティブ要素もありますが、プラスとマイナスは表裏一体です。
たとえば「頑固」という言葉はそれだけではネガティブです。しかし「頑固な弁護士」となるとどうでしょうか。弁護士が頑固だったらちょっと頼もしく感じたりもしますよね。ネガティブな言葉でも裏返すことでポジティブな印象を与えられますので、そのあたりは臨機応変に行ってください。
そして自分にぴったりのキーワードを見つけることができたら、思い切って「プロ」と名乗ってしまいましょう。
〇〇のプロ。
会社員の場合はここに抵抗を覚える人が多いんです。
- 普通の会社員
- しがないサラリーマン
- どこにでもいるOL
それじゃダメです。大言壮語することに意味があります。
男がプロポーズをする時はたとえできなくても「絶対に幸せにするから」と大見得を切るべきだと思うんですが、それと一緒です。
なのではっきりと〇〇のプロと名乗ってください。経理のプロとかそんなので十分なので。
プロとは何か?
プロとはプロフェッショナルのことで、プロフェス(公言)する人という意味です。
元々は医者、弁護士、聖職者のみに認められていました。国家資格を持つものとして正しい行いをすると国に対して誓いを立てる(公言する)といった感じでしょうか。
現在ではそこから派生して、国家資格を持たない人間でも、公言すればプロと名乗れるようになりました。
- プロの漫画家
- プロのデザイナー
- プロのコンサル
などなど。
ただ名乗るのは簡単ですが、職業として考えるとそれだけでは成立しないのが一般的です。
では何をどうすればプロとして成立するのか? 具体的には以下の2点が必要とされます。
アカウンタビリティ
説明責任というやつですね。
自分の仕事を相手に言葉で説明すること。自分の仕事にはどのような価値があり、それゆえにいくらいくらの対価を払う必要があるときちんと言えなければならないということです。
そしてそれを相手に理解してもらってはじめてプロとなります。要は相手に主張通りに認めてもらえるかどうかってことです。認めてもらえなければ、プロと名乗る資格はありません。
何度も再現できる
一発屋ではダメです。
1回仕事ができただけでプロとは認知されません。それと同じクオリティの仕事を何度も再現できてプロとなります。
どのくらいのクオリティが必要なのか。
ケースバイケースです。一定レベル以上ならOK(それをどこに設定するのかもプロの仕事の一つでしょう)。個人的には50点以上取れれば十分と考えます。だって100点満点のものなんてこの世に存在しませんので。
プロを名乗ろう
なんとなく「プロ」がどういうものであるかわかりましたか? では、そういうことを踏まえた上でプロと名乗ってしまいましょう。
プロの名乗り方
名乗り方は簡単です。難しく考える必要はありません。
たとえば、
- マネジメントのプロ
- 営業のプロ
- 経理のプロ
みたいに職種で考えてもいいですし、
- 目標思考のプロ
- 社交性のプロ
- 責任感のプロ
のような資質部分に目を向けてもいいでしょう。
「社交性のプロって何だよ」と思われた人もいるかもしれませんが、前述した通り、相手に説明して理解してもらえればそれでOKなわけです。納得さえさせることができれば何のプロを名乗っても問題ありません。
プロを名乗ることのメリット
プロを名乗るのはタダである上に、インパクトを残せます。
- プロの経理
- 普通の経理
みなさんはどちらの人を採用しますか? 多くの人が「プロの経理」と言い切った方を採用するのではないでしょうか。じゃあ任せてみようかなって気になりますよね。言い切るのってそのくらい強いです。
選考で選ばれるためには言い切り(断定)や自信を持っていることは絶対に必要になります。覚えておいてください。
強みが見つからない場合
「強みが見つからないんだけど」という人はドナルド・クリフトンの「34の資質」を参考にするといいです。
これはポジティブ心理学の父とも言われるドナルド・クリフトンが著書『さあ、才能に目覚めよう』の中で提唱したもので、その中で彼はこれらの資質が才能になっていくと語っています。
34の資質は以下の通り。
- 達成欲
- 活発性
- 適応性
- 分析思考
- アレンジ
- 信念
- 指令性
- コミュニケーション
- 競争性
- 運命思考
- 公平性
- 原点思考
- 慎重さ
- 成長促進
- 規律性
- 共感性
- 目標思考
- 未来志向
- 調和性
- 着想
- 包含
- 個別化
- 収集心
- 内省
- 学習欲
- 最上思考
- ポジティブ
- 親密性
- 責任感
- 回復思考
- 自己確信
- 自我
- 戦略性
- 社交性
ざっと眺めてもらえば「こんなものまで資質と言ってしまっていいの?」というものがいくつか見つかったはずです。はい、その程度で構いません。
というか何だって強みにすることが可能ですので、まずはこれらのキーワードをヒントに自分の強みを考えるところからスタートしましょう。