あくまで個人的な意見だけど、今、聴いていて一番面白い音楽はジャズだと思ってる。
ほら、結局のところ、ロックやヒップホップってのは演奏ができない(もしくは下手な)素人がやる音楽なんですよ。
演奏ができなければ表現の幅が狭まるわけで、音としては当然面白みのないものになっちゃうよね。
アイドル音楽?
うん、論外笑。
というわけで、最近のジャズ(現代ジャズ)でおすすめなものをピックアップします。
現代ジャズ入門
イー・エス・ティー/E.S.T.
すべてはこのトリオからはじまった(と僕は勝手に思ってる笑)。
ポイントは音の中に黒人特有の黒さがないこと。全員スウェーデン出身の白人なわけだから黒くしようがないよね笑。ブラックミュージック成分の欠如は叙情的なフレーズとクラブ的なリズムとで埋め合わせてる。だからクラシックのリスナーにもクラブミュージックのリスナーにもウケがいい。ただピアニストが事故死してしまっているため、イー・エス・ティーの新譜は永遠に出ない。
おすすめは何と言っても「Dolores In A Shoestand」。
ロバート・グラスパー/Robert Glasper
イー・エス・ティーが白人のジャズならば、こっちは典型的な黒人のジャズ。ただし昔の古いジャズとはリズムが違う。特にドラムがヒップホップやドラムンベースのリズムを吸収して一回りした感じの音になっている。90〜00年代の頃はこういうドラムンベース的なリズムって機械でプログラムしてたんだよね。それが今ではドラマーが生身で再現できるようになってると(しかもプログラムされたドラムンベースよりも圧倒的にかっこいい)。
「I Don't Even Care」から「Reckoner」の流れはロックのリスナーにもわかりやすいはず。
クリスチャン・スコット/Christian Scott
トランペッター。ロバート・グラスパーの延長線上にあるジャズ。ただロバート・グラスパーをR&B路線とするなら、クリスチャン・スコットはロック路線。音の構造がなんとなくレディオヘッドの組み立て方に近い。ジャズの音色でレディオヘッドのようなロックをやっている感じ? 音大卒の有名トランペッターとしては、マイルス・デイヴィスとウィントン・マルサリスに次ぐ3人目となるから、マイルスやウィントンと聴き比べるのも面白いかも。
まずは「Videotape」「Cages」「New Heroes」を聴いてみてほしい。
ゴーゴー・ペンギン/Gogo Penguin
イギリスのピアノトリオ。クラブミュージックを人力でやってる笑。イー・エス・ティーの延長線上にある音だけど、イー・エス・ティーよりも若いからクラブサウンドに対する解釈が新しい。黒人の場合は音楽を作る動機に差別や貧困なんかがあるでしょ? でも彼らはイギリスの白人だから、戦うものがなかったりするんだよね。そりゃあ、こういうスタイル&音になるよね。
おすすめは「Reactor」「This Hour」。
マーク・ジュリアナ/Mark Guiliana
ドラマー。ロバート・グラスパーやゴーゴー・ペンギンのリズムってのは、ヒップホップやトリップホップを経由したドラムンベース的なビートなんだけど、この人のビートはちょっと違う。『BGM』前後のYMOのような音というか、80年代テクノ的というか。打ち込みのビートと言われても納得しちゃいそうな感じ。
「Inter-are」「Jersey」があたりにこの人の特徴がよく出てる。
コリン・ヴァロン・トリオ/Colin Vallon Trio
スイスのピアノトリオ。ゴーゴー・ペンギンをクラブ的とするなら、コリン・ヴァロンは現代音楽的。シンプルな旋律を反復させていくスタイル。ミニマルミュージックと呼んでもいいかも。ずーっと聴いてられる感じというか。でもってこのシンプルなピアノをずーっと聴いてられるのは、彼らのリズムに対する解釈が面白いからだと思う。
僕は「Smile」「L'onde」「Kid」あたりをヘビーローテーションしてた。
カート・ローゼンウィンケル/Kurt Rosenwinkel
僕、ジャズのギターが大っ嫌いなんですよ笑。なんていうのかな、ギターって音域が狭くてムカつくの笑。アルペジオを弾くよりもパワーコードでジャーン!みたいなのがギターって楽器の理にかなった使い方だと思うし(ロックの聴きすぎかも)。ただこのアルバムはそんなつまんないことを気にすることなく楽しめる良作に仕上がっている。ソングライティングの部分にユーモアがあるからかな?
おすすめは「Summer Song」「Little B」。
マシュー・スティーブンス/Matthew Stevens
またしてもギタリスト。でもってこっちはギターのトリオ。ポストロック的な音なので非常に聴きやすい。ただロックバンド的なポストロックとはだいぶ違う。こっちの方がより理論的。
「Cocoon」が非常に心地いい。
ビッグユキ/BIGYUKI
日本人ピアニスト。バークリー卒だそう。このアルバムはジャズというよりエレクトロニカ。リズムが表情豊かで面白い。ヒップホップのリスナーにはア・トライブ・コールド・クエストの新作に参加した人と言った方がわかりやすいかも。
おすすめトラックは「Belong」「Nunu」。
定額制音楽配信サービスならAmazon Music Unlimited
定額制の聴き放題サービスならAmazon Music Unlimitedがおすすめです。
聴き放題サービスってたくさんあって迷っちゃいますよね。Music Unlimited以外でメジャーなのはApple Music、LINE Music、Spotify、Google Play Music、AWAあたりでしょうか。僕も違いがよくわかっていませんでした。
でも全部を一通り試してみて、自然とMusic Unlimitedに落ち着きました。Music Unlimited、Apple Music、Spotifyとトリプルで契約していたこともあったんですが、気がついたらApple MusicやSpotifyで聴いていたものの多くがMusic Unlimitedで聴ける状態になっていたので、Apple MusicやSpotifyはすでに解約しています。
個人的にMusic Unlimitedをおすすめする理由は以下の5点。
- 品揃えがどんどん良くなっている(とくに新譜)
- 洋楽と邦楽のバランスがいい
- 音質がいい
- プレーヤー(アプリ)が使いやすい
- プライム会員
なら月額780円で利用できる
ICT総研が2018年に実施したアンケート調査によると、定額制音楽配信サービス市場におけるシェアNo.1はAmazonになっています。Prime MusicとMusic Unlimitedの2つのサービスを足すとぶっちぎりの1位になるのもすごいです。これはつまり資本が集まっている状態なわけですから、Amazonがこれからもっともっと数字を伸ばす(楽曲数が多くなる)可能性があると考えていいのではないでしょうか。
なので、悩んだらとりあえずMusic Unlimitedを選んでおきましょう。Music Unlimitedへの登録は以下よりどうぞ。今なら30日間無料で体験できます。